ご縁がありまして、某大手メーカー様の新入社員研修を担当させていただきました。

これまたご縁がありまして、研修会場は、私がかつて新入社員として勤めていた会社の斜め前にある研修施設でした。

桜並木をタクシーで通り過ぎながら、毎日のように歩いて通勤した日々を思い出していました。
駅前はすっかり再開発で新しくなっていたり、工事の幕が掛かっていたりと、あまり面影はなかったのですが
それでも、あの街を離れた10年前が懐かしかったです。

新入社員研修としては、社会人としての基礎態度を学んでもらうというものでした。

社会人とはこうあるべき、という姿を一方的に講義するのではなく、
演習という形でいろんなワークに取り組んでもらって、
その中から、自分たちで大切だと思うことに気づいてもらうようなプログラムになっています。

あえて何も言いません。
やることだけお伝えしたら、ニコニコしながら見守ります。
開始時間も、注意事項も、全てお伝えしているにも関わらず、動かない、間違える。
そして、グループメンバーがそれに気づいて、修正したり、周りを巻き込んでいったり。

同じ演習を何度か繰り返すので、彼らも学習をしていきます。

次はどうしたらいいだろう?
もっと良い結果を残すためには何をしたらいいのだろう?

私はというと…
演習の間、ずっと彼らを観察していました。

良かったところ、ウィークポイント、貢献した発言。
こういったものを拾い集めて、次の演習の前にフィードバックしていきました。
良かったところは違うグループも取り入れて、直した方がいいところもまた、全員で共有して。

とても良い空気が研修室の中に流れていました。
失敗しても、フォローしあって、協力しあう体制。
自分はここが苦手だから、と弱みを見せつつ助けを依頼する姿勢。

きっと、こういう姿勢は「そうやるといいですよ」と教えられたのでは気づかなかっただろうと思います。

教えるのではなく、気づいてもらう。

新入社員研修で全てを学ぶのはとても無理。
それであれば、今の自分に最も必要なことに気づいて持ち帰ってもらいたい。
そして、それは一人一人違うものであるだろうから。

今回の研修が、会社の発展の一助となれば幸いだなと思いながら、
初々しい彼らのひたむきな態度を、暖かい目で見守らせていただきました。