事務代行のお仕事をさせてもらった時に、
3000枚近くの名刺を一気に見せていただく機会がありました。

メルマガを発行したいから、これまでに名刺交換した方の
メールアドレスを一覧にしてほしい、というものでした。

スキャナーで取り込んだら簡単かな、と思いきや
実のところは、なかなかスキャナーで必要な情報は読み込まずに
スキャン後に1枚1枚名刺と取り込んだデータを付き合わせして
データの不備を修正するというあまりにも過酷なお仕事だったのです…

おかげさまで、名刺とは何ぞや、というのを考えるきっかけとなりました。

そもそも、名刺ってなんなんでしょうね。

自分の名前と立場と連絡先を知ってもらうもので、
連絡を取る必要が生じた時に、その名刺が役に立つ。

つまり、名前と連絡先が正確に相手に伝わっている必要がある、と。

そしてこのIT社会においては、紙のまま管理する方だけではなく
データで管理する方もいらっしゃるであろう事を考慮に入れてもいいのかな、
と思います。

つまりね、スキャンして、ちゃんとスキャンできないような名刺だったら
相手が連絡を取ろうとした時に、データエラーになってしまう、そんな事も
考えられるということです。

そういう意味では、名刺ってシンプルでいいんだと思います。

凝ったフォントはスキャナーが認識しない場合があります。

いろんなサービス内容がテンコ盛りになった二つ折りの名刺は
規格外の表示になってしまったり、読み取りエラーで引っかかったりします。

背景の色が濃く(例えば紫)、文字も黒の場合、文字を認識しません。

メールアドレスが複数書いてある場合は、どれがメインアドレスなのか
判別に困ったりします。

笑顔でもない白黒のお顔写真は、遺影かっ!と思ってギョッとします。

会社の理念が書かれている事もありますが、世界の平和を叶えるという
夢の壮大さに軽い目眩がすることも。

不思議な肩書きを見ると、がんばってるんだろうな、という労いと共に
内輪受けを見せつけられているようで、ちょっとした疲労感に襲われたり。

私もかつて、目を惹く名刺の作り方、みたいな本を何冊も買って読んでいたので
そういう名刺が何を目指しているのかが痛いほど分かるのです。

ですが、客観的にそれらの名刺を見て、奇をてらい過ぎて
逆に管理のしずらい名刺になってしまっていることがよく分かりました。

おそらく、管理のしやすい名刺って他者意識があるかどうか、
なのだと思います。

自分が、自分が、私を見て!エラーになってもいいから私を!!
という名刺はちょっと管理のしずらさがあるような気が。

まぁ、こうして誰かの(私の)注意を引いているという意味では
その名刺の目的は成功しているかもしれませんけどね。

インパクト勝負をするのであれば、ね。

国語というよりは、コミュニケーションという観点で
名刺を捉えるのもおもしろいかも、と思った次第でした。