マンガつながりで。

最近はまっているのがこちらのマンガです。
雲田はるこさんの『昭和元禄 落語心中』

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タイトルの通り、落語に関するお話。

昭和のある時代を起点にしながら、
登場人物の様々な人間模様を過去に遡ったりしつつ綴られていきます。

今では師匠と呼ばれる八雲の過去。

落語家を目指す与太郎の思い。

親を亡くし、八雲に引き取られた小夏の苦悩。

ぐいぐい引き込まれるお話で、
十巻で完結なのですが、話のどんでん返しや伏線の回収の仕方が
もの凄く見事で、とってもおもしろかったです。

「落語」という芸能をテーマにした作品なので
何か日本文化の参考になれば、と思っていたのですが
いやいや、どっぷり落語のおもしろさに魅せられそうです。

きっと人って、どうしようもなくって、自分勝手で
人様には言えない苦しみや悲しみを背負って生きていかなきゃならないことも
沢山あるような気がします。

捨てたくったって、捨てられないものもあるでしょう。
それを嘆くのではなく、それと共に生きていく。

だからこそ、人としての深みがでたり、他人に優しくなれたり
どうしようもなく愛おしいものなのかもしれません。

完璧な人なんていない。

何が完璧なのか、という話でもありますが。

割れ鍋に綴じ蓋、なんて言葉もあります。
きっとそういう欠けたところを、お互いに補い合いながら
人は生きていくもんなんだろうな、と。

そして、人には言えない嘘や過去を暴いて自分が自己満足するのではなく
そんな嘘や過去もひっくるめてその人をまるごと受け止める優しさ、
おおらかさ、そういうのが人情というのではないだろうか、と。

長く生きてりゃ、いろんな事があります。

そういったものをひしひしと感じさせてくれる一冊でした。

ぜひ寄席で生の落語を聞いてみたいです。